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写真3 指導案作成実習技能と技術 2/2011表3 アンケートの結果1表4 アンケートの結果2セミナーの量と進行具合役に立った内訳〈参考文献〉人数人数10110 今回の研修では、機械系を中心とし極めて高い熟練技能を有していると認定された高度熟練技能者を対象に合計30時間の研修を実施し、企業のマネジメントと技能指導および指導計画について講義と演習を行った。今回の技能継承研修では、日常専門業務に携わっている指導側にも、技能指導と指導計画だけではなく専門技術に関して大いに得るところがあり、収穫の多い研修であった。今回参加頂いた21名の研修生は高い技能を有していると同時に、企業人としての高い見識を持たれており、講義や実習を行う中で、多くの意見や討論が交わされ、実り多い経験となった。 研修の最終日に受講生に対しアンケートを行った結果、全員から“大変役に立った”あるいは“役に立った”との評価を得ることができた(表3)。またセミナーの量と進行についてのアンケート結果を表4に示す。 アンケートにて寄せられた意見の一例は以下のとおりである。・「技」から教える方法であったが、「理」の必要性新たな知識・手法を身につけることで業務の幅が広がった。65知識が整理でき、今後の方向性が整理できた。4理論的な裏づけが得られ、知識が深まった。2業務上の問題点が把握でき、課題解決に活用できる専門的な知識および技術・技能が習得できた。2実践的なセミナーだったのですぐに業務に役立てることが2できる内容が多く、進行が早い進行は適当である。進行が遅い。を再認識できた。・今までにない教材であり今後活用できる・今後の技術・技能指導に役立つ・指導においては今までは不十分であったことが自覚できた。・今まで体験したことのない講義で大変参考になった。 ・クドバスの活用について知ることができた。・座学が長い。実践・演習を増やして欲しい。・内容が多すぎて未消化で進行した感がある。 以上より、成果があったとの意見が出された一方で、座学が長すぎることや、内容が多すぎて進行が早いとの意見もあり(表4)、演習をより増やすことや内容をより絞り込むことも必要であると感じた。     今回の技能継承インストラクター育成コースは平成21年度のみの開催として実施された。しかしこの内容は、我々指導員が日頃専門とする技能・技術指導手法の分野であり、今後企業などでこのような研修の要望があれば実施していきたいと考えている。4 総括−12−1)中央職業能力開発協会ホームページhttp://www.javada.or.jp/2)新井吾郎:技能と技術 第6号(2008年) p51〜56、「訓練で指導員は何を指導するのか(第1回)」      3)新井吾郎:技能と技術 第1号(2009年) p56〜61、「訓練で指導員は何を指導するのか(第2回)」      4)森和夫:産業教育学研究 第36巻第1号、p38〜39 「職業教育カリキュラム開発手法CUDBASの普及と改良」http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/2009022160945585945)新井吾郎:技能と技術 第5号(2007年) p26〜32 「指導案の今日的な意味とその作成方法」

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