2/2011
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 導入・今日のテーマ表2 指導の3段階と指導の4活動の組合せ評価動機づけ学習の目的指導項目①・方法の提示・試して・やらせて指導項目②・カンコツの提示・試して・やらせて 指導項目組合せの提示・試して・できるまで ①+②・ポイントの確認 ・改善方法展開まとめ 提示適用・学習の目標・指導項目・経験の確認・手順の確認・質は問わない・確認テスト・次回の予告写真1 やすりがけ作業写真2 指導案の発表技能伝承の取り組みについて②5.技能指導演習 指導計画作成の演習として、次のテーマを設定し実施した。1)「机の水拭き作業」きる。そこで、一般的な指導案(基本部分)の書き方について下記の順に講義を行った。①目的②訓練目標③指導項目2)指導案(指導展開)の記述 実際に指導を行う場合には、指導の3段階と指導の4活動を組合せて行うと効果的な訓練ができる。①指導の3段階導 入:訓練の全体像を把握させる。展 開:指導項目を1つずつ指導する。指導項目ごとに後述の指導の4活動を行う。まとめ:何ができるようになったのかをまとめ、次回の訓練に期待を持たせる。②指導の4活動動機づけ:訓練生に関心を持たせる。提 示:やってみせる適 用:やらせてみる評 価:訓練目標に到達したかを評価する。以上の指導の展開を整理すると、表2のようにまとめることができる。 標準的課題として著者らが職業能力開発総合大学校で受講したテーマと同一のテーマで実施した。演習形式は受講生を1グループ4名〜5名に して、グループごとに指導案の基本部分と展開部分について順に考案・発表する方法とした。対象となる机は作業用や飲食店用など制限を設けず、発想力豊かな内容となるような指導計画立案の演習を行った。2)鋼材のやすり作業 今回受講した技能者はほとんどが機械技術関係であり、やすりがけの基本作業であれば、基本的知識と技能を有していると考え、このテーマを設定した。指導計画策定にあたり、やすりがけの復習を行うため、手仕上げ実習場にて1時間程やすりがけの作業を行った(写真1)。 その後、研修室にてグループごとに目的、訓練目標、指導項目を設定し、意見交換会としてグループ発表を行った(写真2)。指導案の発表の1例を写真3に示す。今回の研修においては、指導案を作成する時間を十分設けることができなかったが、機械関係の熟練者が多く、重要なポイントが整理して記述されており、受講生の専門技能の高さを垣間見ることができた。−11−

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