1/2011
5/50

の県まで,2つ隣の県までというように,どのくらい離れたところまで範囲を広げられるかを聞いておいた。 もうひとつ大事な話として給与のことを説明した。各職種の初任給の額や,資格手当,給与の支払われる形式などについてである。給与が職探しの高い壁になっていることがよくあるからである。特に初任給の金額ついては,その職種で欲しい給与額を本人に言わせ,現実はこのくらいというような提示のしかたで伝えた。これは,あらかじめ現実的な給与額を知ることによって,働きたい職種と企業の選択肢を広げることを意識したものである。この話をするときのポイントは,いかに希望する給与額を,実態を理解して現実的な希望額にできるかという点にある。 面談は夏休み前までに全員終わらせ,就職活動に関する夏休み中の宿題を主に2つ出した。具体的には以下のとおりである。 ① 企業のリストアップ ② 学生の保護者との相談 ①については,本人が持っている仕事のイメージに沿うような内容を得意または志向としている企業を求人の有無にかかわらずできるだけ多くリストアップすることである。なお,手順としては,職種・勤務地の希望が高い順に行ってもらい,企業名,住所,電話番号,事業内容,ホームページなど基本的なことを一覧表にまとめ,印象の良かった企業については印をつけてもらった。会社を探す手段についても1人ひとりに説明し,インターネット,就職支援サイト,求人雑誌,タウンページ,専門誌などの活用法を紹介した。 ②については,自分のやりたい仕事,やろうとしていることについて保護者と相談し,子どもの就職に対しどのような考えを持っているのかを確認するために助言や意見を整理してもらった。学生本人と保護者の意見が合致していれば問題ないが,まれに3図2 面談に用いた進路調査票①1/2011図3 面談に用いた進路調査票②

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る