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3.訓練内容 就職活動計画と実践を見直したこと。なかでも訓練が進み成果物と報告書がまとまってきたことで“訓練の見える化”が顕著となり,アピール度が高まり採用していただけるようになった。① 入所前にフリーターであった訓練生は,一部上場企業の採用面接に金型を持参した。採用担当者がその“熱意に感激”し,数十人の中からただ1人未経験者にもかかわらず採用された(図4 訓練生が面接に持参した金型)。② 人材高度化研究会の参加企業では,“採否に決定権を持つ経営層”が最初から対応していただき,2名が採用された。③ 指導員が採用面接に同行したことにより,“訓練生の可能性についての品質保証”となり数人の内定をいただけた。 CAD/CAM技術科1期生の就職活動は,これらの取り組みにより修了日にはほとんど終わった。危機意識をもったことにより,就職活動計画の見直しを“リアルタイム”でできたこと。訓練生,就職相談員,能力開発支援アドバイザー,指導員が,目標に向かい一体となれたからである。 前任地の兵庫センターの指導員とは,就職支援や訓練内容などの情報交換をしている。1期生の就職で苦戦しているとき「神奈川センター近くの金型製造業者が従業員を募集している」と兵庫の先輩指導員から連絡があった。大阪工場は兵庫センターとは関係が深いそうである。翌日訪問した。ヘッドライト金型のリーディング・カンパニーだった。すぐに訓練生数人を連れ工場見学をし,その後1人の内定をいただいた。今では,訓練内容のアドバイスや実務実習生(職業大の学生)の工場見学でもお世話になっている。 また,3期生で大阪に引越すことになった訓練生がいた。兵庫センター勤務中に関係を築いた大阪の企業と折衝し就職が決まった。 本訓練は,システム・ユニット訓練と応用的な訓練課題を組合せ,不足する人材や設備は外部講師の活用や施設間の連携で補い,短期間で高い習熟度と実践力を育成している。 訓練課題は,難易度別に3種用意し,何れも成果物と報告書の提出を求めた。ステップ1,2の訓練課題は,ステップ3の応用的な訓練課題に向けて段階的に設定した。ステップ3の応用的な訓練課題は,企業の実際の製品をイメージしたものづくり現場の工程に沿ったものとした。11⑶ 就職活動の結果図3 国際工作機械見本市の感想文1/20112.3 施設間連携による就職3.1 訓練の概要図4 訓練生が面接に持参した金型

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