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4.競技課題3.技能五輪旋盤職種の概要図1 競技風景10表1 競技日程 旋盤職種は,工作機械である「普通旋盤」を用い,支給された素材を部品図と組立図で表される製品仕様どおりに加工する速さと精度および表面性状を競うものである。各種刃物,付属品(ジグ)を巧みに使い多様な加工と0.01mm以下の精度を実現する。 図1に競技風景を示す。 支給される材料は,未加工の鋼材の丸棒が5・6個である。選手は持参した数十種類の刃物で切削し,荒削り,中仕上げ,調整,仕上げの順に精度を上げ,美しい部品に仕上げていく。この間,累積誤差を規定内に収めるために,常に計算しながら補正を行う。最後に部品を組み立て摺動するかどうか,また,ねじを回転させたときの滑らかさやでき栄えも審査の対象となる。製品を提出するまで気が抜けない。 この職種の魅力は,最初は表面の黒い鉄のかたまりが,旋盤の技能を駆使することによって,美しく光沢のある高精度な部品に仕上がることである。例え,練習により0.01mmの精度を実現できても,限られた時間の中で作品を完成させるためには,工具や測定器の選定と準備,適切な工程と加工条件,選手の体力と集中力および応用力がなければ課題を完成させることはできない。このような総合力が揃って,付加価値の高い製品ができる。 旋盤は工作機械で最も代表的なものである。機械技術にかかわりがない人でも,よくその名前を知っている。それは,旋盤はいろいろな加工ができ,大16:5017:50選手集合,試削り説明注意18:00試削り(持参工具点検・試18:50持参工具点検・試削り加工19:00機械清掃・機械チェック,他30分19:30集合,競技日の説明,解散5分競技日 第2日目時間8:15受付・選手集合,挨拶8:20競技準備説明・注意8:30機械・工具チェック・点検,8:45競技説明・競技開始準備,9:00競技開始 競技12:00競技中断 昼食13:00競技再開 競技14:50競技標準終了時間15:05競技打切り時間15:20全選手製品提出最終時間削り加工寸法チェック)寸法チェック機械精度検査試削り保管箱開封競技準備日 第1日目時間内  容16:35受付・ゼッケン配布16:40工具の搬入および工具展開の説明工具の搬入・工具展開の開始 精度確認用持参材料の加工等変便利で普及しているからでもある。ものづくりは,すべての原点である。旋盤は,間違いなくものづくりの主要な技能であり,その重要性はこれからも変わるものではない。 旋盤職種の競技課題は,約3ヵ月前に公開される。 公開された課題説明・課題図面・持参工具・実施要領について質問を受け付ける。競技の公平さを維持するためその内容や新たな補足説明なども逐次公開される。そのため,定期的に更新情報を確認する必要がある。競技に使用する旋盤は,株式会社アマダマシンツール製(旧株式会社テクノワシノ)のLEO-80A,ベッド上の振り490mm,芯間距離800mmを15台ほどで複数回に分けて行う。使用する旋盤は事前に調整され必要があれば部品交換され内  容180分60分110分30分延長15分所要時間5分備  考10分60分付添い人1名可 精度確認用持参材料のみ加工可10分50分精度確認用持参材料も加工可10分備  考所要時間5分10分15分精度確認用持参材料も加工可15分競技延長開始時間技能と技術

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