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2.備後地域の概要と特色1.はじめに中国職業能力開発大学校附属福山職業能力開発短期大学校金丸 順夫本館(事務棟)1/2010 ポリテクカレッジ福山は,わが国の「ものづくり産業の基盤を支える実践技術者の養成を目的に,全国25都道府県に設置された職業能力開発大学校・短期大学校の1つであり,平成元年度に開校してから,今年度で21年目を迎えたところです。 「地元からお預かりしている人材を教育・訓練を通じて育て,高度な人材として地元にお返しする」をスローガンとして掲げ,開校以来1,800名を超える卒業生が,優れた実践技術者として,この備後地域の産業界で活躍しています。 本校では,単に「教育」ではなく,実社会での職業を踏まえた教育訓練として,実験・実習に重点を置いたカリキュラムを展開し,技能・技術と理論を切り離すことなく有機的に結び付けた独自の「実学融合」の教育システムを導入しています。 福山市は広島県の東南端に位置し,瀬戸内海に面した山陽道のほぼ中央に存在しています。東の岡山市から58km,西の広島市から103kmの距離を隔て,それら大都市の影響を余り受けずに発展してきた経緯がありますが,平成10年4月に、中国地方としては岡山市(現在は政令指定都市)に次いで2番目となる「中核市」へと移行し,現在では,人口約47万人を擁する県内第2位,また中国地方第4位の都市として,政治経済,文化等,あらゆる面で備後圏におけるリーダー的な役割を担っています。 この福山市を含む県東部の備後地域は,常石造船に代表される造船業,昭和30年代に立地した世界最大規模の製鉄所,JFEスチール(株)西日本製鉄所(福山地区)を代表とする鉄鋼業,シャープ福山工場を代表とするIC・半導体産業,古くからの地場産業である繊維産業等が集積しています。 特に福山市には,鉄鋼業等の基礎素材型産業や電子デバイス製造業等のハイテク産業といった多種多様な産業が集積しており,国内外でトップシェアを誇るオンリーワン企業・ナンバーワン企業も数多く存在しています。 2006年工業統計によると,製造品出荷額等は,1兆6,865億円,事業所数は1,466事業所,従業者数は42,724人となっています。また,製造品出荷額等における構成比では,鉄鋼業43.0%,電子部品・デバイス製造業14.6%,一般機械器具10%が高い割合53設紹ポリテクカレッジ福山●●●●介施

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