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α型スターリングエンジン5.結果4.2 図面化4.3 機械加工・組立表3 LSE-01エンジン仕様エンジン形式行程容積(膨張側)シリンダ径×ストローク行程容積(圧縮側)シリンダ径×ストローク加 熱 形 式冷 却 形 式264.4 調整・試運転図5 スターリングエンジンカーの変化(2006年)製)が使用されている。膨張側ピストン上部には,約0.7mmのクリアランスを設けて,ステンレス製のキャップ式ヒーターが設置されている。膨張空間と圧縮空間とはそれぞれのシリンダを連結する板材に開けられた穴によりつながれている。このエンジンはガスバーナー等で加熱することにより,約3000rpmの回転数で稼働する。表3にエンジンの仕様を示す。この模型スターリングエンジン「LSE-01」を製作するための設計確認を行った。 設計後,部品図および組立図を,機械加工用の2次元図面(AutoCAD)と,動作・機構確認用の3次元図面(UG-NX1)を2種類作成した。またUG-NX1を使用し動作および干渉チェックを行った後,膨張側および圧縮側ピストン周りとクランク・フライホイル周辺の動作・機構の確認・加工図面などの修正を行った。 加工は2次元化した部品図面をもとに,実習の復習もかねて普通旋盤,フライス盤,ボール盤から,数値制御加工機であるワイヤカット放電加工機,レーザー加工機を使用した。その後組み立て,機体を完成させた。0.628cm3φ10mm×8mm0.628cm3φ10mm×8mmガスバーナー自然冷却 加工後の部品の中でも特にピストン周りの部品は念入りに洗浄・脱脂・乾燥を施し,組立に用いた。作業は,2つのピストン周辺から,クランク周りを組み上げた。最後に気体密閉用のボルトを締め,試運転を行った。膨張側ピストンの加熱は,エンジン全体の高温化を考慮し,ヒーター全体を熱するのではなく,ヒーターの上部のみを重点的に熱し,エンジンを動作させ試運転を行った。この模型スターリングエンジン作製の流れから,スターリングエンジンの設計,加工や組立て,調整の注意点を理解し,11月のテクノラリー参加車両の製作を同様の手順で行い,競技会に参加した。 テクノラリーへ参加前,参加後の製作機体の変化を2006年から2009年に製作した主な機体結果をもとに解説する。(a)テクノラリー前(b)テクノラリー後技能と技術

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