1.はじめに (予測) 地方ではソフトウェア開発関連の求人が低 迷。 パソコン操作レベルの訓練需要の減少が見 込まれる。 スタッフ系(事務・システム管理)求人以外 に、今後はライン系 (製造・物流・営業・販売)求人の増加が見 込まれる。 ニート・フリータ対策ではパソコン操作レベル の訓練だけでは効果 が薄い。 めめざざすすべべきき方方向向性性 製造現場で働いていた人経験にプラスαすることで、それまでの経験を殺さず、将来現場のリーダをめざす。 次々に導入される設備機器に対応できる知識習得を目指す。 2 石川センター(石川職業能力開発促進センター)水谷 光利図1 新設科設立の経緯 IT知識 IT技術が様々な機器に組み込まれ、ものづくりの過程の中で情報・通信技術の知識が必要になる(キーワード:運用・トラブル対応・量産化・品質保証など) 日本のものづくりの弱点をIT技術がサポート(キーワード:多品種少量生産・デジタル屋台・バーコードなど) 熟練技術者の退職(2007年問題) 就職氷河期から人材不足へ IT機器の操作の習熟は一巡、今後はITが業務にどう役立つようにするか(適用)、どうやって使っていくか(運用)を提言できる人材が必要になる IITT技技術術のの適適用用・・運運用用ニニーーズズのの増増加加 ものづくりを意識した科 業務知識 情報機器はものづくりの道具 ITの操作知識の習得は道具の使いこなしを学ぶ(やすりがけと同じ) どのような「業務」に道具は使われるかを知ることを訓練に組み入れることが重要。 図1 新設科設立の経緯求職環境の変化 地地域域ニニーーズズ・・就就業業率率等等社社会会のの変変化化 モノと情報の流れ既設科 当科では製造業の中で生ずるモノと情報の流れ全般に関する知識習得を目的に、生産計画・資材購買といった生産工程・資材購買といった業務に関わる知識、デジタル屋台システムといった最近の生産方式などITを利用したシステムなどの知識習得をめざし技能と技術ています(図2)。モノは材料・部品として業者から手配し、製造部門で加工・組立を経て製品になり、顧客に引き渡されます。しかし、これらのモノは常に情報をもっています。加工されていない在庫の状態であっても、「なにが」「どこに」「どれだけ」といった情報が管理されていなければなりません。モノが加工・組立の状態ならば、納期やIITT技技術術ががももののづづくくりりのの過過程程にに浸浸透透 特集 石川センターでは,2007年度にそれまでやっていたIT系離職者訓練を廃し,よりものづくりを意識した訓練を計画することになりました。「ものづくり」という言葉を突き詰めていくと,従来からの「ものづくり」という言葉と,最近の「ものづくり」との言葉の隔たりを感じました。前者を「従来からのものづくり」,後者を「最近のものづくり」とし,後者側のものづくりに徹した訓練内容を検討してはどうかと考え,2008年度に「生産工程管理技術科」を立ち上げました。 「従来からのものづくり」が設計・加工といった「もののつくり方」に着目するのに対し,「最近のものづくり」は「しくみづくり」ではないかと考えました。つまり「どうすれば効率よく・品質がいいものがつくれるか」といった「ものをつくるしくみづくり+こころがまえのようなもの」です。 当科では,すでに製造現場で働いた経験のある人(例え6ば以前に製造派遣社員などで現場経験のある方)向けに,現場で利用されるIT技術に絞り込んでそれらの知識をプラスアルファすることで,将来(正社員として)現場のリーダを目指す人をターゲットに,OJTで身に付けられなかったOff-JT知識に絞って,6ヵ月訓練で習得できる訓練カリキュラムを目指しました(図1)。昨今の製造現場では,生産設備の更新・高度化,部品供給サイクルの煩雑化,製品の新設科の立ち上げと運営について― 生産工程管理技術科の設立とその経過報告 ―デジタルものづくり担い手育成へのアプローチ
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