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3.国際協力業務について図1 ODA予算額と派遣専門家数の推移 表1は,EHDOがこれまでに行ってきた,国際協力業務をまとめたものである。この表からわかるように,過去においてEHDOは,国際交流や外国人研修生受入等多くの事業に携わってきた。 特に海外職業訓練センタープロジェクトについては,20ヵ国以上で50以上のプロジェクトに対して支援を行ってきており,地域としては,東南アジアが中心であったが,近年は,中近東・アフリカ地域への支援が多くなっている。 過去に現地で日本人専門家に指導されたり,日本で技術研修を受講したりした現地指導員等が,現地の訓練施設で中心的な役割を果たすなどの活躍をしている。また,支援を受けた訓練施設の中には国内の他施設や近隣諸国に対しても研修を実施するまで発展しているものもある。 支援を行う側のEHDOの指導員にとっても,海外に派遣されたり,海外からの研修員の受け入れを担当することは,十分でない環境下での指導や通常の訓練とは異なる相手に訓練を行ったり,欧米の訓練システムに触れたりするなど,指導員として貴重な体験となることが多い。 ここでは,ODA予算額,JICA全体としての専門家派遣者数との関係,JICAが行う職業訓練に関す34⑴ ODA予算と専門家派遣数について 図1は年度ごとの日本のODA予算額,JICA全体としての長期派遣専門家数3),EHDOからの派遣者数(長期・短期専門家と調査団員の合計)である。 ODA予算は,1997年度をピークにその後10年間で約4割減っている。1993年度から2000年度まで主要援助国中1位であった日本のODA実績(支出純額ベース)は,2007年度には5位となった。 JICA全体としての長期派遣専門家数は,最も多い1994年度に比べて現在ではほぼ半数となっている。 EHDOの派遣専門家数もJICA全体としての長期派遣専門家数も,ODA予算のピークである1997年度を挟んだ前後3~4年が最も多い時期であり,その後はODA予算と同様に減少している。⑵ JICA専門家等派遣者数について 図2は,JICAの長期および短期派遣専門家数とシニア海外ボランティアの派遣者数3)である。 2000年度を過ぎたころから長期派遣専門家の人数は減り続けているが,2002年度以降は,長期専門家が少なくなる一方で,短期専門家の人数は増えている。 長期派遣専門家の人数が減ったことと直接的な関る専門家派遣のうちEHDO職員が占める割合の変化について見てみる。技能と技術16,00014,00012,00010,0008,0006,0004,0002,0001987(億円)18,000198919911993ODA予算額199519971999JICA長期専門家2001200320052007EHDO専門家(人)900(年度)800700600500400300 20010000 

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