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3.「高木共育プログラム」立案のプロセスおFan-Viewerも準備した。 社内関係部門(営業,製品技術,生産準備,生産技術,金型生産,工務,生産)はこのシステムで最新情報を入手し,自職場の業務を推進し,その結果情報をインプットする。それは,業務をコンカレントに進めることを可能にし,全体の生準リードタイム短縮を実現する。 各関係部門はお客様の要求事項の変更や互いの業務進捗の最新情報をいつでもだれでも入手し,問題を共有し,連携して対処することができる。 高木生準支援システムを運用した場合の9日間プレス金型製作業務フローを図9に示す。 受注当日に3Dモデルを作り推奨加工レイアウトが検索できることで関係者間のコミュニケーションが正確にはかれ,会議体なしで仕事がスムーズに流れるようだ。 ものづくりのシステム構築には必ず熟練技能のナレッジ化が重要になる。これまで部品の機械加工の熟練技能に焦点をあてナレッジ化が進められた。結果,機械加工上の熟練技能はかなりCAMやCNC工作機械にナレッジが吸収できた。 今回当社はソフトハウス/エリジオン社,アルモニコス社と共同で設計段階をナレッジ化の対象分野としてシステム開発に取り組み,初期の目的・目標を達成した。金型製作上流側の暗黙知をひとつナレッジ化できたと考えている。 ’08年初,未だ好況下にあったが,TOPは人材面で「将来を担う人材の育成をいかにすべきか」と憂慮していた。その気持ちを整理すると以下の3点の懸念が浮かび上がった。①急激な海外展開に,人材面の対応が不十分ではないか? ②経営幹部・管理職の次世代を担う人材は揃っているか? ③全体的に人材育成への働きかけが不十分ではないか? この懸念に応えるため,第3者機関による実態調査,社員のオピニオンサーベイを実施した。その診断結果で明らかになった当社の実情と課題は次に要約される。 診断総論:懸念3項目とも現状では不十分である。最低限の働きかけは行われているが,全体的・計画的対応が欠けている。 診断結果1.:社内教育体系が整備されていない。そのことが,自分の将来像を描けないといった社員のフラストレーションを招いている。さらには,優秀な人材を採用するに当たっての大なる弱点である。技能と技術よび運用状況と期待効果2.3.5 運用効果図8 高木生準支援システム(開発ソフト関連図)63.1 TOPの懸念/危機感図9 9日間金型製作業務フロー

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