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2.温室環境コントローラの概要1.はじめに わが国の施設栽培は単棟の小型ビニールハウスを主体として発展してきており,施設内部は,温度,湿度などきめ細かな管理が必要である。植物にとっては快適であるが,人間には不適な作業環境になりやすく,労働環境の面からの施設の改善が強く望まれている。本課題は,JA岡山一宮イチゴ部会からのニーズに基づき,施設栽培の自動化を図ることをテーマとして取り上げた。そして温室環境を総合的に制御する製品の開発を目的として電子系と情報系の学生が取り組んだ。28 農家の温室の現状として,次のような操作が行われている。温度は石油暖房温風機を手動で操作する。除湿は循環扇,換気扇を用い,CO2はガスボイラーまたはCO2ボンベで発生させ,主に光合成を活発に行う午前中に手動で操作する。照明の操作は,日照時間制御,暗期中断制御,間欠照明制御の3つの制御パターンがあり,手動タイマーで制御している。換気面では天候,時間,温度によってロールカーテンを手動で操作する。 以上のように,温度,湿度,CO2,照度,換気等技能と技術中国職業能力開発大学校 生産電子システム技術科黒住  明生産情報システム技術科日浦 悦正図1 温室環境コントローラの構成換気扇屋根開閉モータ証明暖房機循環扇センサユニットCO2発生装置監視部制御部実践報告温室環境コントローラの開発施設栽培における

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