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2.当社の人材育成,技能向上に対する取組変遷1.はじめに 当社は昭和44年6月に会社設立以来,管工事を主とした建築設備業を営み,現在では管工事のほか土木工事・建築工事・機械器具設置工事など10種類の許可業種を取得し,太陽光発電設備工事も含め多岐にわたる工事を請け負っている。 特徴としては,施工管理を担当する,いわゆる「現場監督」集団であり,直接的な工事施工に関する技能もさることながら,各種の工事に対応できる,建築に関する幅広い知識と経験が必要となる。 大手建設会社とは違い,各社員が専門職に特化できる状況ではなく,現場の下請企業の作業員と一体になり,現場におけるあらゆる場面で管理能力や指導力を発揮できるオールマイティーな人材の育成が必要となっている。 当社の社員が「現場代理人」として職務を果たすために,各施工管理技士の国家資格は必要欠くべからざるものであり,心技ともに有能な資格技術者を育成すべく,平成21年度採用の新入社員より「実践型人材養成システム」に取り組むことになった。4/2009 当社の創業当時は,自社工員による直接施工が多く,工事現場における先輩社員などの手ほどきで,1つひとつの技術や経験を身につけていた。 いわゆる「先輩の背中を見て育つ」人材育成であり,配管技能や土木技術の向上に日々努力し,技能の上達が最大の目標であった。 その後受注量が増大し,許可業種が増加するにつれ,技能的に当社内でまかないきれず,各方面の専門技能を有する下請業者への発注が増加し,そのウェートが高まっていく。 技能向上を目指した当社社員も,事業規模の拡大や,仕事の多様化の流れから,下請業者を管理監督する技術者集団へ方向転換していくことになる。15大崎設備工業株式会社 代表取締役大崎 裕士「管工事」の中にも,空調・給排水・衛生設備など工事種類は多い。上の写真は給排水工事のもの。3本社ビル写真1 「管工事」現場風景企業における技能と技術の融合と人材育成について 特集建築設備業における技能と技術の融合と人材育成-実践型人材養成システムをとおして-

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