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無回答その他高品質短納期低コスト得済み」へとISO9001の認証取得に向けた取り組みが強くなるに従って,Off-JTを実施している事業所の割合が高くなっていき,「すでに取得している」事業所ではきわめて高い実施割合となっている。 図表5にISO9001の認証取得状況と技能系正社員に対して事業所がOff-JTを実施する目的を示す。 事業所がISO9001の認証を取得しているか否かにかかわらず,Off-JTを実施する目的は,「仕事や作業をスムーズに進めるうえで必要な専門知識・技能を習得させるため」とする事業所の割合は最も高く約7割(67.6%)を占めており,ISO9001の認証を「すでに取得している」事業所(67.8%)と「取得していない」事業所(64.6~69.4%)との差は3ポイント程度で小さい。 一方,Off-JTの目的は「5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)など製造現場における基本的な心構えを身につけさせるため」とする事業所の割合は,ISO9001の認証を「すでに取得している」事業所では62.0%,「これから取得することを検討している」事業所で59.6%,「取得も取得の検討もしていない」事業所では55.0%を占めており,「取得の予定なし」→「取得を検討」→「取得済み」へとISO9001の認証取得に向けた取り組みが強くなるに従って,その割合は高くなっている。 同様に,ISO9001の認証取得状況とOff-JTの目的マーケティング・販売体制n合計1149100.013111.4【ISO9001の認証取得状況】すでに取得している68412.4これから取得することを検討している19911.6取得も取得の検討もしていない2668.622としてあげられている「OJTで身につけた作業のやり方の裏付けとなる知識や理論を習得させるため」,「新導入された設備機器等の操作方法に関する知識・技能を習得させるため」,「役職につくなどのキャリアの節目ごとに必要となる知識・技能を体系的に習得させるため」および「技術革新に伴う新しい技術・技能・知識を習得させるため」との間にも有意な関係があり,ISO9001の認証取得に向けた取り組みが強くなるに従って,その割合はわずかではあるが高くなっている。 また,ISO9001の認証を「すでに取得している」事業所では,「取得していない」事業所と比べると「OJTでは習得が難しい体系的な知識・技能を習得させるため」とする割合が46.5%ときわめて高く,8~12ポイント高くなっている。 上述のことから,ISO9001の認証を「すでに取得している」事業所では,「取得していない」事業所と比較すると,技能系正社員に対して実施するOff-JTの目的を,一義的には「仕事や作業をスムーズに進めるうえで必要な専門知識・技能を習得させるため」としているものの,「OJTでは習得が難しい体系的な知識・技能を習得させるため」および「5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)など製造現場における基本的な心構えを身につけさせるため」といった明確な目的を持ってOff-JTを実施している割合が高いといえる。技術者の質製品のブランド力高度・高性能な生産設備25822.518716.329926.025.317.525.020.114.630.216.914.325.6製造現場の技能者がもっている高い技能43838.1優秀な外注先親企業の指導・支援体制12611.024621.438.59.519.339.213.627.136.512.822.6工場集積地に立地していること423.7343.0332.93.72.83.12.54.02.04.52.63.0技能と技術⑸ ISO9001の認証取得状況とOff-JTの目的図表6 ISO9001の認証取得状況と事業所の強み(単位:%)研究開発の能力31219759017.127.241.551.347719.028.241.458.817.629.645.239.712.022.639.141.0

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