3/2015
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写真1 茶室模型製作図1 1坪和風(茶室)外観図図2 1坪和風(茶室)内観図写真2 1坪和風(茶室)外観図から成り立っている。建築と言う実存的目的因に対して、実際に実感を伴った今日的課題解決への建築教育手法を取り入れるべき状況下にあると考える。事例研究の組み立て方としては、茶室、一坪和風(茶室)、民家、伝統としての合掌造り、伝統的土壁造り、蔵造り、東日本大震災仮設住宅の住環境調査の順に、7つの事例を紹介して行く。日本に於ける建築的将来を考える時に、自然災害や地震災害の多い国として、此の立地条件下での日本の国づくりを考える事を意味する。2.1 事例研究(茶室)これは著名な一人の建築家が設計したお茶室を調査させて頂いて、その十分の一の模型を製作した実施例である。先ず、お点前を頂いてから、現場を調査させて頂いて、その実感に基づいて模型製作造りを実施した。内部も含めて、臨場感は出ていると思われる。茶室に関しては、私たちが調査させて頂いた茶室も近代的な建築物の中に置かれたお茶室空間であり、この場合には、自然災害としての地震災害に対しても、基準値を超える安全率で耐震性能の中で守られて居り、此れも日本に於ける一つの有り方である。2.2 事例研究(一坪和風(茶室)建屋)次に、日本の三大茶室である犬山市の如庵を見学させて頂いて、別室でお点前を頂いて、外回りを確認させて頂いた。その実感を持ち帰り、1坪の和風(茶室)空間を、軸組から立ち上げた施工例である。屋根材は、近くの港にある輸入木材を仕入れてこれは著名な建築家の設計した茶室を見学させて頂いた後、十分の一の縮尺模型を製作したものである。-22-いる会社から貰い、自分達でこけら葺きの雰囲気で張ったものである。土壁塗りまで実施している。伝統的なお茶室の例に於いては、平屋造りと言う比較的優位な条件であると共に、伝統的な建物においては規定の範囲外の扱いになっているのが現状である。然しながら、自然災害としての地震は、その建物区別を超えてやって来るものであり、教育現場に於いては、この点での技術としての作用因的配慮に関しても言及するべきであろうと考える。建築教育現場に於いても、この点での建築技術者としての意識付けは大切であり、侘び・寂びの形相因的教育概念を伝えると共に、地震に対する技術の作用因的説明を外せないものと考える。(建築哲学も視野に入れた茶室に関するこの項目での共通の参考資料は、NO.1、18、19である)。実習生が作成した外観アイソメ図である。空間をイメージする手立てとなる。実習生が作成した内観アイソメ図である。和風(茶室)空間をイメージ出来る。実際の完成した姿である。建築は、より実際的に取り組む姿勢が大切である。2. 事例研究

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