<参考文献>増え、入学試験の応募倍率は2.06倍に増えた。応募が増えた理由の一つとして、広報活動の改善により参加者が増え、参加した方々が体験授業や在校生との懇談会を通じて能開大の魅力を正しく理解し、認知度を向上させたことが大きく影響していると思われる。また、LINE@開設後、年度末までの314日間で61件のメッセージを配信し、451人の登録があり、7,516回の閲覧と663票の「いいね!」が投票された。高校生には、沖縄能開大の魅力を広報ツールやオープンキャンパスで理解してもらい、能開大生が活躍する姿へLINE@を通じて興味や憧れを高めてもらえた。学内ではLINE@を通じて在校生の活躍が広く知れ渡ることで学校生活への満足度が高まり、就職後の母校への自信や誇り、応用課程への進学意義を高めることに繋がった。プロジェクトの活動により、沖縄能開大の魅力を発信することで、高校生の進学意識と在校生の満足度を同時に高めることができるシステムを完成させることができた。(2)沖縄能開大生の特色筆者は広報ツールの作成やLINE@からのメッセージの配信を通して、学内外で数々の沖縄能開大生にインタビューを行い、活躍する姿を写真に収め、記事を執筆してきた。取材を通じて実感したのは、沖縄能開大生が持つ「発信力」である。ここで言う発信力とは、沖縄能開大で技能・技術の習得に打ち込むことで身に付けた“実力と自信”、そして、沖縄という島の中で互いを思いやり、相手の期待に最大限応えることで身に付けた“サービス精神”の結晶であると考える。この発信力を持つ学生は、自らが活躍する場面において、ポーズや表情、発言を通じて自信に満ちた自分を素直に表現することができる。プロジェクトの活動により、彼らの自己表現の一瞬を、学校案内やチラシ、LINE@の写真や記事として残すことができ、地域の方や在校生へ発信することで、沖縄能開大の魅力と能開大生の活躍に興味を持ってもらうことができたと考える。沖縄能開大生が持つ発信力と、広報プロジェクト-14-1)文部科学省中央教育審議会大学分科会:大学の入学定員・入学者数等の推移(2012)2)文部科学省:学校基本調査(2014)3)ハンズコム:シンガク図鑑ポータル知っておきたい進路選択[No.1]沖縄の進路状況(2015)4)北海道教育委員会:北海道学校一覧(2014)5)リクルート進学総研:マーケットレポート18歳人口・進学率・残留率の推移(2014)6)沖縄県:県政情報沖縄の統計離島関係資料教育・文化(2014)7)総務省情報通信政策研究所:高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査(2014)8)LINE株式会社:LINE2015年4-9月媒体資料(2015)の改善活動が、情報発信において相乗効果を発揮した。(3)今後の課題今後、認知度を更に高める為の課題を以下に示す。・能開大生目線のメッセージを配信する。在校生をLINE@の配信側へ組み込むシステムを構築する。・発信力が高い能開大生に、継続的に広報に協力してもらう。活躍する姿に憧れた、志の高い学生の入学が期待できる。・沖縄能開大キャラクタ「オキポリくん」の認知度を向上させる。キャラクタが定番となるように積極的に活用する。・広報ツールで用いる写真の品質を確保する。職員一人ひとりが記録ではなく記憶に残る写真撮影を心がける。・能開大生の就職先への取材機会を増やす。就職の質の高さを形にすると共に、企業の人材確保に貢献する。・新たな地域住民参加イベントを企画する。老若男女が参加しやすく、募集・発表が地域の話題になるものを検討する。
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