2/2014
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作品が,当校がある限り後輩たちにも使用され続けるものである。そのために,指導員が「いいものを作ろう」ということで始まった。また,指導方針は,生徒のなかから今回のリフォームの責任者を一人決め,「今,自分がやらなければいけないことは何か?」を生徒個々に問い,「自分で次の作業(仕事)を見つけること。」に重点を置いた。これは,仕事を与えられるのではなく,何事も自ら積極的に行動し,技能・技術を身に着ける姿勢が大切であり,必要であると考えたからである。 作業当初は,自分が何をしたらいいのかわからず,手持無沙汰の生徒も見受けられたが,作業が進むにしたがって,お互いコミュニケ―ションを取りながら,わからない点は責任者に聞き,次の段取りを決め,黙々と作業する姿,時には,お互いに話し合い協力する姿勢が見られた。昨今,人とのコミュニケーションが苦手であったり,コミュニケーションが取れない若者が多いといわれるなか,今回のリフォーム実習を通して,1つの作品を完成させたことは,生徒たちにとって,大きな自信になったと確信している。また,生徒一人ひとりが,大きく成長したと感じている。 最後に,一連のリフォーム実習が終わり(図11~15),生徒に感想を聞いてみたところ,次のような言葉が得られた。■ 実際に自分たちが使用するトイレのリフォームを行い,今まで以上にきれいに使いたい。■ 一から自分たちで製作に携わって,完成したトイレを見て,達成感がある。■ 皆で協力して1つのものを仕上げることの大切さを学んだ。■ 就職してから,今回実施したトイレのリフォーム技術を生かしたい。■ 思った以上にきれいに仕上がって,驚いたと同時に,完成させることができ,自信につながった。-37-実践報告図7 機械加工のほぞ・手加工のほぞ穴図8 鏡板の取付け作業図9 新ブース塗装後図10 新ブース設置後(既存ブースで劣化していた部分)

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