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4.まとめられる。前年度の実施を踏まえ行った,2009年度の課題検討(デザインレビュー)の検討結果から,組立ての難しさが理解できること,再利用ができることから使用することとした。 機械要素は支給部品として支給する。「シートフィーダー」の場合,表2の部品を支給部品とした。支給部品はベアリングやローラーなど実習では製造が困難な部品で,このほかボルトなど締結部品については,学生自ら締結を検討したうえでサイズを選択する形で進めた。 専門課程の通常時間割の中で,機械構造系の設計製作,電装系の設計製作を同時に行いながら全グループ完成させることができた。これは科目の履修目標と課題の設定,単位取得に必要な各科目の提出物とが一致,連携して実施できたこと。また,実践的に設計製作することで学生達の取組みがきわめて積極的であったことにあると思う。 4年間実施してきた設計製作課題は機械構造の設計製図,制御装置の設計製図,そして一体化し機械として具体的に実物に製作していく過程を通し,機械設計製作のプロセスを学ぶことができる課題として設定した。実務の設計においては能力要件シートのとおり,設計製作課題の中に含むことが難しいさまざまな課題に対する対策を含めた装置の仕様を作ることが重要な工程になる。次の段階はこの仕様を学生自身が作成できることが育成の段階にくる。進学先,就職先にてさまざまな経験を積むなかで,さまざまな課題を学び,あるいは見つけ出し,その解-28-決を機械装置の設計製作を通じて行っていくことになる。一部ではあるが,機械設計製作の過程を学んだことは意味があると考える。また,1つの装置を始めから最後まで完成させるなかでさまざまな問題や製作時間や設計時間,設計での検討の重要性などを認識することができたので,自信と貴重な経験を積むことができたと考える。実践報告3.5 シートフィーダの支給品表2 2009年度課題の部品リスト写真2 2008年度完成品写真3 2009年度完成品写真4 2010年度完成品

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