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3.知的財産権問題それいけ!アンパンマンきかんしゃトーマスとなか…ポケットモンスタープリキュアシリーズドラえもんリロ&スティッチドラゴンボールスーパー戦隊シリーズハローキティ仮面ライダーシリーズ2.3 キャラクターの成功例3.1 知的財産とは何か                           (出典)バンダイ調査ホームページより転載34所得層の見込める地域に限って商品を販売している。 日本の玩具メーカのキャラクター商品には共通の特徴がある。それはアニメ番組などと提携して,番組スタート時にキャラクター玩具を商品化して販売することである。キャラクター商品を玩具にして海外に展開する場合にも,そのキャラクターアニメとして海外放映されることと,セットで出ていくというやり方をとっている。つまり,放映して広告・宣伝し,キャラクターの付加価値をつけることがねらいである。 中国では,テレビ放送の国家規制が強く,日本の玩具企業がキャラクター戦略を実施しにくい状況にある。一般的なおもちゃのライフサイクルは(商品にもよるが)1~2年で,毎年,多くのキャラクターが送り出されるが,実際に利益をあげられるのは上位5種類程度である。期待していなかったものが,ヒットすることもあり,必ずしも思惑どおりにはいかないことが多いようである。 キャラクターの中でも,優れたキャラクターは高い商業的価値を持つ。ぬいぐるみなどの玩具や,キャラクターの印刷された文房具などによって,キャラクターの出自である作品以上の売上げがもたらされることもまれではない。商業的に極端な成功を収めたキャラクターは,物語の背景を失って視覚的側面のみが一人歩きすることもある。 また,肉体的な実体を持たないキャラクターの場合,人気が衰えない限り寿命がなくスキャンダルもない(2)。家族,友人などと称して新しいキャラクターを作りだすことも可能であり,企業のイメージアップや販促に有効な手段であるので,キャラクターの作成に力を入れている企業,団体も多い。JR東日本のSuicaで用いられるペンギンや,首都高速の『Mr.ETC』,福岡市交通局(福岡市地下鉄)の『ちかまるくん』等,公共交通機関においてもキャラクターが導入され,イメージアップに貢献している。 また,『ミッキーマウス』は商業的,かつ世界的にも成功したキャラクターの1つであり,多くのキャラクター商品が販売されている。ゲームの隠しキャラクターだった『うみにん』のように出自の作品の知名度は大してなかったものの,商品化によって人気を獲得する例もある。また,『ハローキティ』を初め,商品であることを目的としたキャラクターも数多く考案されており,キャラクターを応用することにより,ビジネスのさらなる発展が期待されている。 知的財産とは,一般に「創作活動や事業活動から技能と技術 4.4%3.8%3.7%3.4%3.4%3.3%3.1%図1 子どもの好きなキャラクター12.3%254人9.6%191人88人75人73人68人68人66人62人22.3%446人

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